天空のエトランゼ〜赤の王編〜
「一番ではないわ」
玲奈は、ソリッドを睨んだ。
「the Ace(ジェース)のコードネームは、彼のものになったわ」
「そのエースが、裏切り…そして、我々の同志を殺した」
ソリッドは、左足の発動状態をやめない。
「フン」
玲奈の雰囲気が、変わる。
華奢な体でありながら、その体から漂う殺気が、まるで全身にオウパーツをつけているかのような印象を与える。
(そうだ…)
そんな玲奈を見て、ソリッドは思い出した。
(組織は、最終的に…すべてのオウパーツを、こいつにつける予定だった…)
じっと見つめるソリッドの視線に気付き、玲奈は数ミリだけ前に出た。
「玲奈!」
後ずさったソリッドの向こうに、ベアハングの姿がないことを確認すると、玲奈は舌打ちした。
「あたしとジェースを会わさないつもり?」
そして、ソリッドを冷たく見据える瞳に、再び蹴りを繰り出したくなるが、ぐっと我慢した。
仲間内で、やり合うつもりはなかった。
それに、五体満足ですむ相手でもなかった。
「ジェースのオウパーツは、お前に渡す。だから、しばし待って!」
ソリッドの言葉を聞いて、玲奈の雰囲気は元に戻った。
「そお」
玲奈は腕を組みと、殺気を一切なくした。
そして、その次の瞬間、玲奈はソリッドの後ろにいた。
「!」
冷や汗を流すソリッドの後ろで、玲奈は言葉を続けた。
「だけど…そう簡単にいくのかしら?」
クスッと笑うと、理事長室とは逆の方向に廊下を歩き出した。
しばらく、その場で固まってしまったソリッドは、苛立ちをそばにあった階段の手摺に向けた。
左足のオウパーツは、手摺を簡単に破壊した。
「今は、やり合う時ではない」
ソリッドも歩き出した。
理事長室に行く道とも、玲奈が去った方向でもない。
廊下の窓を飛び越えて、外へと飛び出した。
数分後、上から階段を降りてきた教頭は、絶句した。
一階の下から踊り場までの手摺と、壁が塵になっていたからだ。
玲奈は、ソリッドを睨んだ。
「the Ace(ジェース)のコードネームは、彼のものになったわ」
「そのエースが、裏切り…そして、我々の同志を殺した」
ソリッドは、左足の発動状態をやめない。
「フン」
玲奈の雰囲気が、変わる。
華奢な体でありながら、その体から漂う殺気が、まるで全身にオウパーツをつけているかのような印象を与える。
(そうだ…)
そんな玲奈を見て、ソリッドは思い出した。
(組織は、最終的に…すべてのオウパーツを、こいつにつける予定だった…)
じっと見つめるソリッドの視線に気付き、玲奈は数ミリだけ前に出た。
「玲奈!」
後ずさったソリッドの向こうに、ベアハングの姿がないことを確認すると、玲奈は舌打ちした。
「あたしとジェースを会わさないつもり?」
そして、ソリッドを冷たく見据える瞳に、再び蹴りを繰り出したくなるが、ぐっと我慢した。
仲間内で、やり合うつもりはなかった。
それに、五体満足ですむ相手でもなかった。
「ジェースのオウパーツは、お前に渡す。だから、しばし待って!」
ソリッドの言葉を聞いて、玲奈の雰囲気は元に戻った。
「そお」
玲奈は腕を組みと、殺気を一切なくした。
そして、その次の瞬間、玲奈はソリッドの後ろにいた。
「!」
冷や汗を流すソリッドの後ろで、玲奈は言葉を続けた。
「だけど…そう簡単にいくのかしら?」
クスッと笑うと、理事長室とは逆の方向に廊下を歩き出した。
しばらく、その場で固まってしまったソリッドは、苛立ちをそばにあった階段の手摺に向けた。
左足のオウパーツは、手摺を簡単に破壊した。
「今は、やり合う時ではない」
ソリッドも歩き出した。
理事長室に行く道とも、玲奈が去った方向でもない。
廊下の窓を飛び越えて、外へと飛び出した。
数分後、上から階段を降りてきた教頭は、絶句した。
一階の下から踊り場までの手摺と、壁が塵になっていたからだ。