天空のエトランゼ〜赤の王編〜
「馬鹿な子…」
九鬼から連絡を受け、麗華の遺体を確認に来た黒谷理事長は、呟くように言った。
かける言葉がない九鬼は、医師達が死亡確認に学園まで来る時間を待てなかった。
黒谷理事長に頭を下げると、その場から消えた。
「くそ!」
高坂は、廊下にある柱を叩いた。
「部長!」
騒ぎを聞き付けた緑と輝が、麗華が死んだ廊下に姿を見せた。
「緑!輝!オウパーツを探してくれ!黒谷先輩から、オウパーツがなくなっている!」
高坂は柱を叩いた格好のまま、拳を握り締めた。
「その件なのですが、他にオウパーツをつけた転校生も、行方不明です」
放課後になり、転校生を尾行する為に、彼らを探していたが、緑と輝は見つけることができないでいた。
「何だと!?」
驚く高坂のカードが鳴った。制服の胸ポケットから、カードを取り出した高坂の耳に、部室にいる舞の声が飛び込んで来た。
「部長!転校生の女と、妖精を連れた男子生徒が、裏門を出るのを、監視衛星がとらえました!」
舞は部室から、玲奈の動きを監視衛星で探っていたのだ。
「妖精を連れた男子生徒!?」
首を傾げる高坂に、廊下で横になっている麗華を見下ろしていた黒谷理事長が口を開いた。
「彼は今日転入した生徒です。そして、彼もまた…オウパーツの宿主です」
「な!」
「え!」
高坂達が驚き、黒谷理事長を見たが…彼女はそれ以上何も言わなかった。
「くそ!」
高坂は、カードに向かって叫んだ。
「舞!そいつらの動きをそのまま監視してくれ!緑、輝は現場に向かえ!」
「ぶ、部長は?」
輝の問いに、
「俺は、先輩の遺体が運ばれるまでここにいる」
顔をしかめたまま答えた高坂。
「了解しました」
緑は頷くと、渋る輝の腕を取って走り出した。
「まったく…どうして、俺は…こんな部に入ったんだろ」
輝は引っ張られながら、ため息をついた。
「部長!一応、彼らが向かうだろう場所は、リサーチ済みです。そこに、あの子を配置してます」
舞は楽しそうに、にやりと笑った。
九鬼から連絡を受け、麗華の遺体を確認に来た黒谷理事長は、呟くように言った。
かける言葉がない九鬼は、医師達が死亡確認に学園まで来る時間を待てなかった。
黒谷理事長に頭を下げると、その場から消えた。
「くそ!」
高坂は、廊下にある柱を叩いた。
「部長!」
騒ぎを聞き付けた緑と輝が、麗華が死んだ廊下に姿を見せた。
「緑!輝!オウパーツを探してくれ!黒谷先輩から、オウパーツがなくなっている!」
高坂は柱を叩いた格好のまま、拳を握り締めた。
「その件なのですが、他にオウパーツをつけた転校生も、行方不明です」
放課後になり、転校生を尾行する為に、彼らを探していたが、緑と輝は見つけることができないでいた。
「何だと!?」
驚く高坂のカードが鳴った。制服の胸ポケットから、カードを取り出した高坂の耳に、部室にいる舞の声が飛び込んで来た。
「部長!転校生の女と、妖精を連れた男子生徒が、裏門を出るのを、監視衛星がとらえました!」
舞は部室から、玲奈の動きを監視衛星で探っていたのだ。
「妖精を連れた男子生徒!?」
首を傾げる高坂に、廊下で横になっている麗華を見下ろしていた黒谷理事長が口を開いた。
「彼は今日転入した生徒です。そして、彼もまた…オウパーツの宿主です」
「な!」
「え!」
高坂達が驚き、黒谷理事長を見たが…彼女はそれ以上何も言わなかった。
「くそ!」
高坂は、カードに向かって叫んだ。
「舞!そいつらの動きをそのまま監視してくれ!緑、輝は現場に向かえ!」
「ぶ、部長は?」
輝の問いに、
「俺は、先輩の遺体が運ばれるまでここにいる」
顔をしかめたまま答えた高坂。
「了解しました」
緑は頷くと、渋る輝の腕を取って走り出した。
「まったく…どうして、俺は…こんな部に入ったんだろ」
輝は引っ張られながら、ため息をついた。
「部長!一応、彼らが向かうだろう場所は、リサーチ済みです。そこに、あの子を配置してます」
舞は楽しそうに、にやりと笑った。