天空のエトランゼ〜赤の王編〜
「くそ!近付けない!」
空き地につき、オウパーツ同士の戦いを見ていた緑は舌打ちした。
オウパーツをつけていない人間が、振動波を受けたら、一瞬で塵になる。
近付くこともできない状況に、苛立つ緑と違い、輝は安堵のため息をついていた。
「帰りましょうか?」
輝の言葉に、緑は再び頭を小突いた。
そんな時、銃声が空き地に轟いた。
女の金切り声のような銃声よりも、その後に起こった状況に、空き地にいる者達は驚愕した。
「な、何!?」
女が、反り返った体を起き上がらせると、額から血が流れた。
ジェースが撃った銃弾が、オウパーツを突き破り、額に突き刺さっていたのだ。
貫通こそしなかったが、オウパーツに守られているはずの生身の部分に、銃弾は到達していた。
「まだまだだな」
ジェースの耳に、ディアンジェロの声が聞こえてきた。
「そうだな…」
ジェースは、幻聴に頷いた。
「ば、馬鹿な!あらゆる攻撃を防ぐ!王の盾が!」
動揺し、狼狽える女の額に突き刺さっている部分から、ヒビが走る。
それを見た九鬼は、右足に力を込めた。
今、額に蹴りを当てれば…勝てる。
そう確信はしたが、蹴りが決まった瞬間、銃弾はめり込み…宿主であるエルの脳を傷つけることになる。
躊躇う九鬼の後ろから、声がした。
「生徒会長!これを使え!」
緑と輝のそばを駆け抜け、空き地に飛び込んで来たのは、高坂だった。
高坂は握り締めていたダイヤモンドの乙女ケースを、九鬼に投げた。
「!?」
九鬼が受け取った瞬間、手の中でそれは…剣に変わった。
ダイヤモンドソード。
「オウパーツが傷付くことなど、あり得ない!あってはならない!!」
女の目は血走り、前に立つ九鬼を睨んだ。
「やはり!もっとオウパーツを集めなければ!」
そして、九鬼に襲いかかった。
「お前のオウパーツを渡せ!」
「生徒会長!」
高坂の叫びに、九鬼はダイヤモンドソードを振り上げ、オウパーツを発動させた。
空き地につき、オウパーツ同士の戦いを見ていた緑は舌打ちした。
オウパーツをつけていない人間が、振動波を受けたら、一瞬で塵になる。
近付くこともできない状況に、苛立つ緑と違い、輝は安堵のため息をついていた。
「帰りましょうか?」
輝の言葉に、緑は再び頭を小突いた。
そんな時、銃声が空き地に轟いた。
女の金切り声のような銃声よりも、その後に起こった状況に、空き地にいる者達は驚愕した。
「な、何!?」
女が、反り返った体を起き上がらせると、額から血が流れた。
ジェースが撃った銃弾が、オウパーツを突き破り、額に突き刺さっていたのだ。
貫通こそしなかったが、オウパーツに守られているはずの生身の部分に、銃弾は到達していた。
「まだまだだな」
ジェースの耳に、ディアンジェロの声が聞こえてきた。
「そうだな…」
ジェースは、幻聴に頷いた。
「ば、馬鹿な!あらゆる攻撃を防ぐ!王の盾が!」
動揺し、狼狽える女の額に突き刺さっている部分から、ヒビが走る。
それを見た九鬼は、右足に力を込めた。
今、額に蹴りを当てれば…勝てる。
そう確信はしたが、蹴りが決まった瞬間、銃弾はめり込み…宿主であるエルの脳を傷つけることになる。
躊躇う九鬼の後ろから、声がした。
「生徒会長!これを使え!」
緑と輝のそばを駆け抜け、空き地に飛び込んで来たのは、高坂だった。
高坂は握り締めていたダイヤモンドの乙女ケースを、九鬼に投げた。
「!?」
九鬼が受け取った瞬間、手の中でそれは…剣に変わった。
ダイヤモンドソード。
「オウパーツが傷付くことなど、あり得ない!あってはならない!!」
女の目は血走り、前に立つ九鬼を睨んだ。
「やはり!もっとオウパーツを集めなければ!」
そして、九鬼に襲いかかった。
「お前のオウパーツを渡せ!」
「生徒会長!」
高坂の叫びに、九鬼はダイヤモンドソードを振り上げ、オウパーツを発動させた。