天空のエトランゼ〜赤の王編〜
1つの島が、巨大なリゾート空間になっている島に、僕は下り立った。
「おかしい」
澄んだ海に囲まれ、自然が残された島。そこに立てば、僕が感じた人々の苦しみなど嘘だと思ってしまう。
しかし、自然は自然。人間が死のうが、美しさは変わらない。
「赤星」
アルテミアの声に、僕は頷いた。
できるかぎり自然を残す為に、そこにあった石を使って造られた建造物が、まるで迷路のように並んでいた。しかし、それら建造物に絡み付いたつたなどの緑が、絶妙で…人口物とは思わせなかった。
そんな建物の間から、1人の人間が姿を見せた。
「あれは…」
一瞬、僕は真っ赤になった。
なぜならば…姿を見せたのは、全裸の若い女だったからだ。
しかし、僕はすぐに気を引き締めた。
「赤星。欲情している場合じゃないぞ」
少しケンを含んだアルテミアの言い方に、少し狼狽えながら、僕は頷いた。
「わかっている」
プロポーションはいい。つんと上を向いた乳房の上についた顔を見なければ…。
「こいつらは…人間なのか?」
いつのまにか、建物の上に数十人の全裸の男女が立っていた。
「気は…そうだけど…」
僕は、全員の気を探った。
(やはり、人間だ)
と思った瞬間、数メートル前にいた全裸の女が、一瞬で間合いを詰めてきた。
「速い!」
驚いた僕が思わず、飛び掛かろうとした女の攻撃を避けた。
すると、女は勢い余ってよろけると、顔面から地面に激突した。
「赤星!」
思わず大丈夫ですかと腰を下ろしかけた僕に、顔を上げた女が鼻血を流しながら、噛み付こうとした。
「な!何だ?」
僕は反射的に、後ろに飛んだ。
女は、何もない空間に噛みついた。歯と歯がぶつかり、激しい音がした。
「赤星!あたしに変われ!」
アルテミアが叫んだが、そんな暇はない。
建物の上にいた男女も、僕に向かって飛び降りて来たからだ。
それも、二、三階はある高さからである。
「おかしい」
澄んだ海に囲まれ、自然が残された島。そこに立てば、僕が感じた人々の苦しみなど嘘だと思ってしまう。
しかし、自然は自然。人間が死のうが、美しさは変わらない。
「赤星」
アルテミアの声に、僕は頷いた。
できるかぎり自然を残す為に、そこにあった石を使って造られた建造物が、まるで迷路のように並んでいた。しかし、それら建造物に絡み付いたつたなどの緑が、絶妙で…人口物とは思わせなかった。
そんな建物の間から、1人の人間が姿を見せた。
「あれは…」
一瞬、僕は真っ赤になった。
なぜならば…姿を見せたのは、全裸の若い女だったからだ。
しかし、僕はすぐに気を引き締めた。
「赤星。欲情している場合じゃないぞ」
少しケンを含んだアルテミアの言い方に、少し狼狽えながら、僕は頷いた。
「わかっている」
プロポーションはいい。つんと上を向いた乳房の上についた顔を見なければ…。
「こいつらは…人間なのか?」
いつのまにか、建物の上に数十人の全裸の男女が立っていた。
「気は…そうだけど…」
僕は、全員の気を探った。
(やはり、人間だ)
と思った瞬間、数メートル前にいた全裸の女が、一瞬で間合いを詰めてきた。
「速い!」
驚いた僕が思わず、飛び掛かろうとした女の攻撃を避けた。
すると、女は勢い余ってよろけると、顔面から地面に激突した。
「赤星!」
思わず大丈夫ですかと腰を下ろしかけた僕に、顔を上げた女が鼻血を流しながら、噛み付こうとした。
「な!何だ?」
僕は反射的に、後ろに飛んだ。
女は、何もない空間に噛みついた。歯と歯がぶつかり、激しい音がした。
「赤星!あたしに変われ!」
アルテミアが叫んだが、そんな暇はない。
建物の上にいた男女も、僕に向かって飛び降りて来たからだ。
それも、二、三階はある高さからである。