天空のエトランゼ〜赤の王編〜
「アルテミア!」
リンネの蹴りで、アルテミアはふっ飛んだ。
「チッ」
何とか倒れることはなかったが、数メートル後ろに下がったアルテミアは軽く舌打ちした。
リンネの蹴りを防御した腕に、水ぶくれができていた。
「お前とあたしの違いは何だ!」
いつのまにか後ろに回ったリンネの腕が炎の鞭となり、アルテミアの背中を強打した。
「く!」
着ていた白のワンピースが破れ、背中にも水ぶくれが走る。
白よりも透明な肌に、火傷の傷は痛々しかった。
「あたしもお前も!魔王によってつくられた!なのに、なぜ!お前だけが!」
今度は前に来たリンネの平手打ちが、アルテミアの頬を殴った。
刻印のような手形が、できた。
しかし、アルテミアはリンネの目を見据えたまま、動じない。
「優遇される!」
炎の鞭は、アルテミアの全身を強打した。
ワンピースの殆どの部分が破け、火傷ができた。
ほとんど裸に近い状況になりながらも、アルテミアはただじっとリンネを見つめていた。
「アルテミア!」
攻撃を受ける度に、冷静になっていくように見えるアルテミアに、リンネはキレた。
全身が、炎そのものになり…一瞬で、アルテミアの全身を包んだ。
「なぜだ!」
しかし、すぐにリンネは炎から実体化して、女の姿に戻った。
流石のアルテミアも、炎が消えた瞬間、その場で崩れ落ちた。
全裸になり、白よりも透明な透き通った裸は、真っ黒になっていた。
全身火傷。普通ならば即死である。
「聞いたことがあるか?」
アルテミアは焼けただれた指で、乳房の間から一枚のカードを取り出した。
「実世界の話だが…敵に囚われた将校が、部下を助ける為に…ある提案をしたらしい」
アルテミアの手にあるのは、プロトタイプブラックカード。
「もし…自分が首を斬られても、全速疾走できたら…部下の命を助けてくれと」
アルテミアはカードをかざす。
「敵は笑いながら、承諾した。そんなできるはずがないと…」
「…」
リンネは眉を寄せた。
「だが…その将校は、首を斬られてすぐに、走ったらしい」
プロトタイプブラックカードは、発動した。
リンネの蹴りで、アルテミアはふっ飛んだ。
「チッ」
何とか倒れることはなかったが、数メートル後ろに下がったアルテミアは軽く舌打ちした。
リンネの蹴りを防御した腕に、水ぶくれができていた。
「お前とあたしの違いは何だ!」
いつのまにか後ろに回ったリンネの腕が炎の鞭となり、アルテミアの背中を強打した。
「く!」
着ていた白のワンピースが破れ、背中にも水ぶくれが走る。
白よりも透明な肌に、火傷の傷は痛々しかった。
「あたしもお前も!魔王によってつくられた!なのに、なぜ!お前だけが!」
今度は前に来たリンネの平手打ちが、アルテミアの頬を殴った。
刻印のような手形が、できた。
しかし、アルテミアはリンネの目を見据えたまま、動じない。
「優遇される!」
炎の鞭は、アルテミアの全身を強打した。
ワンピースの殆どの部分が破け、火傷ができた。
ほとんど裸に近い状況になりながらも、アルテミアはただじっとリンネを見つめていた。
「アルテミア!」
攻撃を受ける度に、冷静になっていくように見えるアルテミアに、リンネはキレた。
全身が、炎そのものになり…一瞬で、アルテミアの全身を包んだ。
「なぜだ!」
しかし、すぐにリンネは炎から実体化して、女の姿に戻った。
流石のアルテミアも、炎が消えた瞬間、その場で崩れ落ちた。
全裸になり、白よりも透明な透き通った裸は、真っ黒になっていた。
全身火傷。普通ならば即死である。
「聞いたことがあるか?」
アルテミアは焼けただれた指で、乳房の間から一枚のカードを取り出した。
「実世界の話だが…敵に囚われた将校が、部下を助ける為に…ある提案をしたらしい」
アルテミアの手にあるのは、プロトタイプブラックカード。
「もし…自分が首を斬られても、全速疾走できたら…部下の命を助けてくれと」
アルテミアはカードをかざす。
「敵は笑いながら、承諾した。そんなできるはずがないと…」
「…」
リンネは眉を寄せた。
「だが…その将校は、首を斬られてすぐに、走ったらしい」
プロトタイプブラックカードは、発動した。