天空のエトランゼ〜赤の王編〜
「真弓を離せ!」
九鬼をお姫様抱っこしている形になった浩也に向かって、乙女ブラックとなった中西が襲いかかる。
拳を突きだし、真っ直ぐに浩也の顔面を狙う。
「危ない!」
九鬼が叫んだ。
生身の人間が、乙女ソルジャーのパンチを喰らって、ただですむ訳がない。
九鬼は体が痺れて動けないし、浩也はその九鬼を抱いている為に、両手が塞がっていた。
「何!?」
パンチが決まったと、九鬼が思った瞬間、中西が驚きの声を上げた。
ノーモーションで突きだされた足が、中西の拳を空中で止めていたからだ。
「は!」
浩也は、拳が振り抜かれる前に、蹴りで押さえつけたのだ。
勢いを殺したことを確認すると、九鬼を抱えたまま片足でジャンプして、 身をよじると、地面についていた足で中西の肩を蹴った。
空中で迎撃され、地面に着地する中西。
「き、貴様!スターを足げにしたな!」
中西はすぐに攻撃に移ろうとしたが、突然バランスを崩し、地面に手をつけた。
(ま、まさか!?)
地面を抉り、土を握り締めると、中西は勢いよく立ち上がった。
「許さん!」
両手を広げ、突然…空中に浮かぶと、足を浩也に向けた。
「月影キック!」
蹴りが発動される瞬間、横と上から何かが飛び込んできた。
「だ、誰だ!」
真っ直ぐに、浩也に向いていた力のベクトルが、思いがけない方向から力を加えられた為に、月影キックは軌道を浩也から大きく外した。
浩也の後ろにある学園を囲む塀に、激突した。
一応、外部の侵入を防ぐ為に結界が張られている塀を、月影キックはいとも簡単に突き抜けた。
「あなた達は!」
九鬼は、乙女ブラックの蹴りを邪魔した三つの影に驚きの声を上げた。
上から、木刀を叩き込んだ女に…手裏剣を左から投げた者の姿は見えないが、気配はした。
「ガルガルウ!」
そして、獣のような奇声を発して、右から体当たりをした男子生徒。
「どうやら…我々の情報とは違うようだな」
黒縁眼鏡を人差し指で押さえながら…悠然とこちらに歩いてくる男。
九鬼をお姫様抱っこしている形になった浩也に向かって、乙女ブラックとなった中西が襲いかかる。
拳を突きだし、真っ直ぐに浩也の顔面を狙う。
「危ない!」
九鬼が叫んだ。
生身の人間が、乙女ソルジャーのパンチを喰らって、ただですむ訳がない。
九鬼は体が痺れて動けないし、浩也はその九鬼を抱いている為に、両手が塞がっていた。
「何!?」
パンチが決まったと、九鬼が思った瞬間、中西が驚きの声を上げた。
ノーモーションで突きだされた足が、中西の拳を空中で止めていたからだ。
「は!」
浩也は、拳が振り抜かれる前に、蹴りで押さえつけたのだ。
勢いを殺したことを確認すると、九鬼を抱えたまま片足でジャンプして、 身をよじると、地面についていた足で中西の肩を蹴った。
空中で迎撃され、地面に着地する中西。
「き、貴様!スターを足げにしたな!」
中西はすぐに攻撃に移ろうとしたが、突然バランスを崩し、地面に手をつけた。
(ま、まさか!?)
地面を抉り、土を握り締めると、中西は勢いよく立ち上がった。
「許さん!」
両手を広げ、突然…空中に浮かぶと、足を浩也に向けた。
「月影キック!」
蹴りが発動される瞬間、横と上から何かが飛び込んできた。
「だ、誰だ!」
真っ直ぐに、浩也に向いていた力のベクトルが、思いがけない方向から力を加えられた為に、月影キックは軌道を浩也から大きく外した。
浩也の後ろにある学園を囲む塀に、激突した。
一応、外部の侵入を防ぐ為に結界が張られている塀を、月影キックはいとも簡単に突き抜けた。
「あなた達は!」
九鬼は、乙女ブラックの蹴りを邪魔した三つの影に驚きの声を上げた。
上から、木刀を叩き込んだ女に…手裏剣を左から投げた者の姿は見えないが、気配はした。
「ガルガルウ!」
そして、獣のような奇声を発して、右から体当たりをした男子生徒。
「どうやら…我々の情報とは違うようだな」
黒縁眼鏡を人差し指で押さえながら…悠然とこちらに歩いてくる男。