天空のエトランゼ〜赤の王編〜
「俺を騙したのか?」
西校舎裏で、対峙する中西と高坂。
鋭い目付きで、高坂を睨んだ中西は、ただ悠然と立つ高坂に苛立ちを覚えていた。
「真弓が来るからと言われ、ここに来たが…いたのは、お前だけだ。学園の救世主である…この俺を騙すとは、いい度胸ではないか」
軽音部の部室を出た中西の前に、一枚の紙切れが落ちてきた。
その紙には、西校舎裏で待っている…九鬼真弓と書かれてあった。
紙を落としたのは、リンネ尾行前の服部であった。
紙を拾った中西は、ここに来たのだ。
「何の目的だ?」
中西は、高坂の目を見据えた。
その前から、高坂は中西の目だけを見ていた。
「理由を言え!」
少し強い口調になる中西を見て、高坂はフッと笑った。
「何がおかしい?」
中西は眉を寄せた。
高坂は、さらに口元に笑みを作ると、
「おかしい理由は、簡単だ。俺の目の前に、嘘つきがいるからさ」
「嘘つき?」
「そうだ。お前のことだ。生徒達を騙しているのは、お前だ!」
高坂は中西を指差し、
「お前は、乙女ブラックではない!」
「何!?」
「乙女ブラックは、生徒に拳を向けない。それに…」
高坂が目を細め、
「お前は、乙女ブラックに相応しくない。彼女には、どこか気品があった。例え…血にまみれていてもな!」
「ふざけるな!」
中西は制服の内ポケットから、乙女ケースを取りだし、高坂に向けた。
「これでも、そう思うか!」
「ああ…俺の考えは、揺るがない」
高坂は乙女ケースを見ることなく、中西の目から視線を外さない。
「くそ!だったら、その身で味わえ!真実をな」
中西は乙女ケースを突きだした。
「装着!」
乙女ケースが開き、黒い光が放たれると、中西の全身を包んだ。
その姿を見ても、高坂は微動だにしない。
ただ中西を見つめ、
「それに、俺は…嘘をついていない」
「黙れ!」
乙女ブラックになった中西が、高坂に向けてジャンプした。
「高坂先輩!」
その時、西校舎裏に九鬼が飛び込んできた。
西校舎裏で、対峙する中西と高坂。
鋭い目付きで、高坂を睨んだ中西は、ただ悠然と立つ高坂に苛立ちを覚えていた。
「真弓が来るからと言われ、ここに来たが…いたのは、お前だけだ。学園の救世主である…この俺を騙すとは、いい度胸ではないか」
軽音部の部室を出た中西の前に、一枚の紙切れが落ちてきた。
その紙には、西校舎裏で待っている…九鬼真弓と書かれてあった。
紙を落としたのは、リンネ尾行前の服部であった。
紙を拾った中西は、ここに来たのだ。
「何の目的だ?」
中西は、高坂の目を見据えた。
その前から、高坂は中西の目だけを見ていた。
「理由を言え!」
少し強い口調になる中西を見て、高坂はフッと笑った。
「何がおかしい?」
中西は眉を寄せた。
高坂は、さらに口元に笑みを作ると、
「おかしい理由は、簡単だ。俺の目の前に、嘘つきがいるからさ」
「嘘つき?」
「そうだ。お前のことだ。生徒達を騙しているのは、お前だ!」
高坂は中西を指差し、
「お前は、乙女ブラックではない!」
「何!?」
「乙女ブラックは、生徒に拳を向けない。それに…」
高坂が目を細め、
「お前は、乙女ブラックに相応しくない。彼女には、どこか気品があった。例え…血にまみれていてもな!」
「ふざけるな!」
中西は制服の内ポケットから、乙女ケースを取りだし、高坂に向けた。
「これでも、そう思うか!」
「ああ…俺の考えは、揺るがない」
高坂は乙女ケースを見ることなく、中西の目から視線を外さない。
「くそ!だったら、その身で味わえ!真実をな」
中西は乙女ケースを突きだした。
「装着!」
乙女ケースが開き、黒い光が放たれると、中西の全身を包んだ。
その姿を見ても、高坂は微動だにしない。
ただ中西を見つめ、
「それに、俺は…嘘をついていない」
「黙れ!」
乙女ブラックになった中西が、高坂に向けてジャンプした。
「高坂先輩!」
その時、西校舎裏に九鬼が飛び込んできた。