天空のエトランゼ〜赤の王編〜
「あ、あのですね」

軽く咳払いをした後、改めて黒谷は言った。

「最近、物騒な事件が多いですから、くれぐれも気を付けて下さいね」

「わかりました。気を付けます」

扉を閉める前に、理香子は頭を下げ、ありがとうございますと言った。



「ふぅ〜」

理香子が去った後、黒谷は息を吐いた。

「闇の女神に…月の女神」

こめかみを指で揉むと、

「そして…テラ。その世界は、どうなるのかしら…」

深々と椅子にもたれかかった。
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