天空のエトランゼ〜赤の王編〜
「装着!」
あれから、少し時が過ぎたが…あたし達はただ戦い続けた。
乙女プラチナとなったあたしのパワーは物凄くって、大抵の敵を倒すことができた。
今まで、一番の功労者だった九鬼は、スランプみたいで 、あたしの半分も闇を倒すことはできなかった。
「やったね!」
乙女プラチナが纏うムーンエナジーの濃度は、他の月影よりも濃いようで、簡単に相手を倒すことができた。
町から離れた公園で、消滅する化け物達を見て、里奈とあたしはハイタッチをした。
月の力で、粒子レベルまで分解されていく化け物達の様子を、九鬼はただ…見つめていた。
「さすがの生徒会長も、乙女ガーディアンの前には、太刀打ちができませんかねえ?」
スランプの九鬼を気遣うように、少しギャグで嫌味を入れて、夏希が話しかけてきた。
「……え?」
九鬼は、夏希がそばに来たことに気付かなかった。
「おい!こんな時に、ぼお〜っとしてたら、やつらに殺されるよ」
夏希が叱るように、下から九鬼の顔を見上げた。
「!」
九鬼は、目を見張った。
見上げる夏希の顔が、綾子に変わった。
「また、そんな顔して…。あのねえ〜!人はどんな時も笑顔でいないと、幸せにはなれないのよ」
綾子は、九鬼に笑いかけた。
「え?笑顔が、わからないって?」
綾子は驚いた後、すぐに九鬼に言った。
「大丈夫!人間はね。誰も、笑顔ができるようになっているの!九鬼さんも、できるわ」
綾子は微笑み、
「あたしが、保証する!絶対、あなたは素敵な笑顔ができるわ!」
そして、しばらく笑顔で九鬼を見つめてから、頷いた。
「ほら!もうできてる」
多分…引きつった笑いだったはずだ。
だけど、綾子の笑顔を見ていると…自然にできるようになっていた。
「どうしての?九鬼」
目の前の綾子が、夏希に戻った。
「す、すまない」
九鬼は顔を逸らすと、夏希達から離れた。
「九鬼?」
遠ざかっていく九鬼の背中を、夏希は首を傾げて見送った。
あれから、少し時が過ぎたが…あたし達はただ戦い続けた。
乙女プラチナとなったあたしのパワーは物凄くって、大抵の敵を倒すことができた。
今まで、一番の功労者だった九鬼は、スランプみたいで 、あたしの半分も闇を倒すことはできなかった。
「やったね!」
乙女プラチナが纏うムーンエナジーの濃度は、他の月影よりも濃いようで、簡単に相手を倒すことができた。
町から離れた公園で、消滅する化け物達を見て、里奈とあたしはハイタッチをした。
月の力で、粒子レベルまで分解されていく化け物達の様子を、九鬼はただ…見つめていた。
「さすがの生徒会長も、乙女ガーディアンの前には、太刀打ちができませんかねえ?」
スランプの九鬼を気遣うように、少しギャグで嫌味を入れて、夏希が話しかけてきた。
「……え?」
九鬼は、夏希がそばに来たことに気付かなかった。
「おい!こんな時に、ぼお〜っとしてたら、やつらに殺されるよ」
夏希が叱るように、下から九鬼の顔を見上げた。
「!」
九鬼は、目を見張った。
見上げる夏希の顔が、綾子に変わった。
「また、そんな顔して…。あのねえ〜!人はどんな時も笑顔でいないと、幸せにはなれないのよ」
綾子は、九鬼に笑いかけた。
「え?笑顔が、わからないって?」
綾子は驚いた後、すぐに九鬼に言った。
「大丈夫!人間はね。誰も、笑顔ができるようになっているの!九鬼さんも、できるわ」
綾子は微笑み、
「あたしが、保証する!絶対、あなたは素敵な笑顔ができるわ!」
そして、しばらく笑顔で九鬼を見つめてから、頷いた。
「ほら!もうできてる」
多分…引きつった笑いだったはずだ。
だけど、綾子の笑顔を見ていると…自然にできるようになっていた。
「どうしての?九鬼」
目の前の綾子が、夏希に戻った。
「す、すまない」
九鬼は顔を逸らすと、夏希達から離れた。
「九鬼?」
遠ざかっていく九鬼の背中を、夏希は首を傾げて見送った。