天空のエトランゼ〜赤の王編〜
運命っていうのは、決まってる。

と言う人が多いけど、あたしは違うと思うんだ。

絶対に、どこかで…そうしたら、こうなるよって教えてくれている瞬間がある。

だけど、みんな…気付かない。

だって、その日その日を一生懸命生きているから。

日常を過ごすって、本当に大変なんだ。

だから、その親切な忠告に気付かない。

誰も、その後に…悲しみが来るなんて思っていない。

だから、運命に気づく人は…自分には関わりのない他人事か…よっぽど注意深いか、暇なのか…それとも、人生を楽しんでいない人だと思う。


あの頃のあたしは、幸せだった。

好きな人を守れる力があって、そばに仲間がいる。

戦いの日々でも、幸せだった。

本当に…。
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