天空のエトランゼ〜赤の王編〜
ジャスティンの足がギラのバランスを崩すのと、ギラが凄まじい雷撃を放つのは同時だった。

前のめりにこけたギラの右手が、顔から落ちることを防ぐ為、反射的に地面に手をつけた。

それにより、周囲に拡散されるはずだった雷撃のすべてが、地面に放たれることになった。

ギラが手をつけたところを中心にして、地面に亀裂が入り…数秒後、崩れた。

「え!」

グレイは突然、足下に落ちる感覚を覚えて…絶句した。

ギラブレイクは、地盤を破壊したのだ。

すり鉢状に窪んだ地面が、一気に下に落ちていった。

「!?」

それは、攻撃を続けていたティアナは同じだった。いきなり足場を失い、下に落ちた。

攻撃を放ったギラだけが、羽を広げて、崩れ落ちる地面から脱出した。

数秒後、上空で激しく息をしながら、穴が開いたジャングルを見下ろした。
< 567 / 1,188 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop