天空のエトランゼ〜赤の王編〜
「さあ!グレイ!お前の本当の目的を言え!」
ティアナを挟んで、グレイを睨む剣司。
「俺の目的は…」
剣司の言葉に改めて、グレイは自分の心に問いかけた。
ティアナを案内する。目的は、それだけだった。
しかし、グレイに芽生えた小さな思い。
だけど、そのことを口にする気はなかった。
「お、俺の目的は…」
そこに少しの嘘があってもいい。当初の依頼だけを、口にすればいいのだ。
「ただ彼女を案内…!?」
グレイの言葉の途中、洞窟に反響する拍手が邪魔をした。
「!?」
驚く3人の耳に、拍手に混じって、声が聞こえてきた。
「す、素晴らしい!」
声だけではない。突然、洞窟内が明るくなったのだ。
強烈な昼間の日差しにも匹敵する眩しさが、一瞬で3人の視界を真っ白にした。
「その苦悩こそが、人間ですよ」
「お前は!」
ティアナは、光を放つ存在が誰かわかった。
ライトニングソードを突きだして、ジャンプした。
「あなたの危険性は、理解してます」
ライトニングソードは、確実に光源であるものに突き刺さったはずだった。
しかし、何の感触もなく、ティアナは地面に着地した。
「目が見えなければ…正確に狙えまいて」
陽炎のように揺らめき、ティアナの突きをかわした存在は、グレイの前まで移動した。
光に慣れた3人の目が、洞窟に現れたものの姿を映した。
「不動!?」
その瞬間、3人は絶句した。
「前の御二人は、初めてでしたね」
炎に鎧をつけた姿をしている不動は、グレイと剣司に深々を頭を下げた。
「何の用だ!」
騎士団長の登場は、前に立つ2人の動きを止めるのに効果的だった。
しかし、ティアナだけが違った。ライトニングソードを握り締め、頭を下げている不動の後ろから襲いかかった。
「まあ〜慌てなさるな」
頭を下げている為に、曲がっている背中から、不動の上半身が生えてきた。
「何!」
振るったライトニングソードを、炎でできた剣で受け止めた。
ティアナを挟んで、グレイを睨む剣司。
「俺の目的は…」
剣司の言葉に改めて、グレイは自分の心に問いかけた。
ティアナを案内する。目的は、それだけだった。
しかし、グレイに芽生えた小さな思い。
だけど、そのことを口にする気はなかった。
「お、俺の目的は…」
そこに少しの嘘があってもいい。当初の依頼だけを、口にすればいいのだ。
「ただ彼女を案内…!?」
グレイの言葉の途中、洞窟に反響する拍手が邪魔をした。
「!?」
驚く3人の耳に、拍手に混じって、声が聞こえてきた。
「す、素晴らしい!」
声だけではない。突然、洞窟内が明るくなったのだ。
強烈な昼間の日差しにも匹敵する眩しさが、一瞬で3人の視界を真っ白にした。
「その苦悩こそが、人間ですよ」
「お前は!」
ティアナは、光を放つ存在が誰かわかった。
ライトニングソードを突きだして、ジャンプした。
「あなたの危険性は、理解してます」
ライトニングソードは、確実に光源であるものに突き刺さったはずだった。
しかし、何の感触もなく、ティアナは地面に着地した。
「目が見えなければ…正確に狙えまいて」
陽炎のように揺らめき、ティアナの突きをかわした存在は、グレイの前まで移動した。
光に慣れた3人の目が、洞窟に現れたものの姿を映した。
「不動!?」
その瞬間、3人は絶句した。
「前の御二人は、初めてでしたね」
炎に鎧をつけた姿をしている不動は、グレイと剣司に深々を頭を下げた。
「何の用だ!」
騎士団長の登場は、前に立つ2人の動きを止めるのに効果的だった。
しかし、ティアナだけが違った。ライトニングソードを握り締め、頭を下げている不動の後ろから襲いかかった。
「まあ〜慌てなさるな」
頭を下げている為に、曲がっている背中から、不動の上半身が生えてきた。
「何!」
振るったライトニングソードを、炎でできた剣で受け止めた。