天空のエトランゼ〜赤の王編〜
痛い程に握られた手に驚きながら、九鬼はこたえた。
「あ、あれは…あたし1人の手柄ではなく…みんなで力を合わせたから」
「ううん」
刹那は首を横に振ると、
「あなたがいなければ、こんなに早く復興することはなかったわ!」
もう一度、強く握った後、刹那は手を離した。
「でも、今回はその話をする為じゃないの。あなたや、この学園にいると思われる…乙女ソルジャーを探しだし、学園を守る為に一肌脱いで貰いたいの!」
刹那のあまりに、真剣な物言いに、九鬼は変な疑いを今は考えないようにした。
「あなたなら、知ってると思うけど…」
刹那は一度、言葉を切ると…瞼を落とした。
「最近…この学校で、失踪事件が起こっているわ!突然、廊下を歩いていたはずの生徒が、目を離した瞬間に消えている…」
刹那の話を聞いた瞬間、九鬼は廊下で感じた血の匂いを思い出していた。
「それは、魔物の仕業に違いないわ!それは、魔神クラスの!」
「魔神…?」
九鬼は顎に手を当て、考え込んだ。
魔神と言って思い出すのは、まったくかなわなかった赤毛で、二本ある内の片方の角が折れている…女の魔神の勇姿であった。
あの当時最強だった必殺技を放ったが、小指で受け止められた。
(あんなに強い相手は…)
次に、脳裏に浮かんだのは…アルテミアである。
(彼女も、次元が違った)
九鬼にとって魔神とは、かなわぬものの象徴であった。
(しかし!)
九鬼は知らぬ間に、拳を握り締めていた。
(負ける訳にはいかない!)
力が入る九鬼を見つめながら、刹那は言葉を続けた。
「学園の生徒や周りの住民を守る為にも、生徒会長のあなたから!人々に見本を見せてあげてほしいの」
刹那は再び、九鬼の手を取り…握り締めた。
「お願い!」
懇願する刹那に、九鬼は頷いた。
「勿論!生徒会は、みんなを守る為にありますから」
「あ、あれは…あたし1人の手柄ではなく…みんなで力を合わせたから」
「ううん」
刹那は首を横に振ると、
「あなたがいなければ、こんなに早く復興することはなかったわ!」
もう一度、強く握った後、刹那は手を離した。
「でも、今回はその話をする為じゃないの。あなたや、この学園にいると思われる…乙女ソルジャーを探しだし、学園を守る為に一肌脱いで貰いたいの!」
刹那のあまりに、真剣な物言いに、九鬼は変な疑いを今は考えないようにした。
「あなたなら、知ってると思うけど…」
刹那は一度、言葉を切ると…瞼を落とした。
「最近…この学校で、失踪事件が起こっているわ!突然、廊下を歩いていたはずの生徒が、目を離した瞬間に消えている…」
刹那の話を聞いた瞬間、九鬼は廊下で感じた血の匂いを思い出していた。
「それは、魔物の仕業に違いないわ!それは、魔神クラスの!」
「魔神…?」
九鬼は顎に手を当て、考え込んだ。
魔神と言って思い出すのは、まったくかなわなかった赤毛で、二本ある内の片方の角が折れている…女の魔神の勇姿であった。
あの当時最強だった必殺技を放ったが、小指で受け止められた。
(あんなに強い相手は…)
次に、脳裏に浮かんだのは…アルテミアである。
(彼女も、次元が違った)
九鬼にとって魔神とは、かなわぬものの象徴であった。
(しかし!)
九鬼は知らぬ間に、拳を握り締めていた。
(負ける訳にはいかない!)
力が入る九鬼を見つめながら、刹那は言葉を続けた。
「学園の生徒や周りの住民を守る為にも、生徒会長のあなたから!人々に見本を見せてあげてほしいの」
刹那は再び、九鬼の手を取り…握り締めた。
「お願い!」
懇願する刹那に、九鬼は頷いた。
「勿論!生徒会は、みんなを守る為にありますから」