天空のエトランゼ〜赤の王編〜
「明るくなったわね」
ギラの角の輝きで、部屋の明るさが増した。
軽く肩をすくめたリンネの様子に舐められたと思ったギラが、一歩前に出ようとしたのを、後ろからカイオウが手を伸ばし、止めた。
そして、サラがギラの前に出ると、リンネに顔を向けた。
「今は、貴様の行いを責める気はない」
「ありがと」
やはり舐めたようなリンネの物言いに、サラはキレることなく…ただ冷たい目で見た。
しばし見つめ合う2人の魔神。
「何か?」
リンネはさらに笑顔になると、首を傾げた。
「フン」
そんなリンネを見て、サラは鼻で笑った。
それから、サラも表情を緩め、
「こんな話し合いは、無意味だろ?」
「え?」
「相変わらず…喰えないやつだ」
惚けてみせるリンネに、サラは苦笑した。
だが、目の奥は笑っていない。
勿論、リンネもだ。
「何だ?」
2人のやり取りを見て、ギラは眉を寄せた。
カイオウは、ギラの肩から手を離すと、腕を組み目を瞑った。
サラは笑みを止めると、一歩前に出た。
そして、拳を突きだすと、
「我々騎士団長がやるべきことは、魔王にかかっている封印を解き、ライ様をお救いするだけだ!」
グッと握り締めるサラの拳に、血管が走る。
「あら〜。それは、駄目よ」
すっとんきょうな声を上げて、リンネが否定した。
「何だと?」
リンネの言い草に、サラの拳にさらに血管が浮かんだ。
「だって、そうじゃない」
首を何度も横に振り、慌てた素振りを見せながら、リンネの口調は、軽い。
「魔王の封印を解いたら、赤星浩一も復活するのよ!大変だわ」
怯える仕草をするリンネを見て、サラは拳が輝いた。
雷撃が放たれ、玉座の間の壁の表面を破壊した。
「あらあ〜大変!魔王に叱られるわよ」
目を丸くして見せるリンネに、サラは笑いかけた。
「魔王を復活させたくはないのか?」
挑発的なサラの言葉に、リンネの顔から初めて笑みが消えた。
ギラの角の輝きで、部屋の明るさが増した。
軽く肩をすくめたリンネの様子に舐められたと思ったギラが、一歩前に出ようとしたのを、後ろからカイオウが手を伸ばし、止めた。
そして、サラがギラの前に出ると、リンネに顔を向けた。
「今は、貴様の行いを責める気はない」
「ありがと」
やはり舐めたようなリンネの物言いに、サラはキレることなく…ただ冷たい目で見た。
しばし見つめ合う2人の魔神。
「何か?」
リンネはさらに笑顔になると、首を傾げた。
「フン」
そんなリンネを見て、サラは鼻で笑った。
それから、サラも表情を緩め、
「こんな話し合いは、無意味だろ?」
「え?」
「相変わらず…喰えないやつだ」
惚けてみせるリンネに、サラは苦笑した。
だが、目の奥は笑っていない。
勿論、リンネもだ。
「何だ?」
2人のやり取りを見て、ギラは眉を寄せた。
カイオウは、ギラの肩から手を離すと、腕を組み目を瞑った。
サラは笑みを止めると、一歩前に出た。
そして、拳を突きだすと、
「我々騎士団長がやるべきことは、魔王にかかっている封印を解き、ライ様をお救いするだけだ!」
グッと握り締めるサラの拳に、血管が走る。
「あら〜。それは、駄目よ」
すっとんきょうな声を上げて、リンネが否定した。
「何だと?」
リンネの言い草に、サラの拳にさらに血管が浮かんだ。
「だって、そうじゃない」
首を何度も横に振り、慌てた素振りを見せながら、リンネの口調は、軽い。
「魔王の封印を解いたら、赤星浩一も復活するのよ!大変だわ」
怯える仕草をするリンネを見て、サラは拳が輝いた。
雷撃が放たれ、玉座の間の壁の表面を破壊した。
「あらあ〜大変!魔王に叱られるわよ」
目を丸くして見せるリンネに、サラは笑いかけた。
「魔王を復活させたくはないのか?」
挑発的なサラの言葉に、リンネの顔から初めて笑みが消えた。