天空のエトランゼ〜赤の王編〜
浩也は、左右の気を探った。
猿に似た魔物のように、この地に住むもの達が怯えているのがわかった。
(成る程…こいつらが、集結してきた魔物か)
浩也は、後ろから近付いて来ているだろうバスの気配を探った。
(あと3分)
バスが、トンネルを出てくるまでの時間だった。
「貴様らに、恨みはないが!」
大群の中から、赤い甲冑を身に付けた三目の魔物が、大鎌を手にしながら、前に出てきた。
「我が将から、殺せとのご命令だ!」
「我が…将?」
浩也は、眉を寄せた。
三目の魔物は、鎌を一振りし、
「我は炎の騎士団!十三番隊組長 ランブ!お主達のお命頂戴致す!」
魔力を解放した。
燃え上がる炎。それは、後ろに魔物達も同じだった。
天高く立ち上る火柱。道路の舗装されたアスファルトが溶けていく。
「いざ!参る!」
鎌を両手で持ち、突進してくるランブの姿に、浩也は目を細めた。
魔物達は一斉に、かかってきた。その理由は、彼らもわからなかった。本能的な衝動だった。一斉にかからなければ、勝ってないと。
その動きは、まったく同じ方向に向かっている為に、一つの炎の塊と化す。
「…」
浩也はそれを見て、うっすらと笑みを浮かべた。
(来い!)
浩也の思念を感じて、回転する2つの物体が、魔物達の後方から飛んで来た。 それを浩也は掴むと、十字にクロスさせた。
「!」
その瞬間、魔物達の動きが止まった。
「太陽がほしいか?」
瞳が赤に染まり…浩也は、剣先を魔物達に向けた。
「あ、赤の王!」
ランブは絶句した。
(リンネ様…)
リンネの頭に、ユウリの声が響いた。
リンネはフッと笑い、バスの座席にもたれた。
(いいのよ。彼らは、貢ぎ物。魔王復活の為のね)
二分後…バスは、トンネルを抜けると、魔物の大群は消えていた。
アスファルトが溶けた為、道がでこぼこきなっており、バスが少し揺れた。
「浩也」
その時には、カレンの隣に浩也が戻っていた。少し熱気を帯びながら…。
猿に似た魔物のように、この地に住むもの達が怯えているのがわかった。
(成る程…こいつらが、集結してきた魔物か)
浩也は、後ろから近付いて来ているだろうバスの気配を探った。
(あと3分)
バスが、トンネルを出てくるまでの時間だった。
「貴様らに、恨みはないが!」
大群の中から、赤い甲冑を身に付けた三目の魔物が、大鎌を手にしながら、前に出てきた。
「我が将から、殺せとのご命令だ!」
「我が…将?」
浩也は、眉を寄せた。
三目の魔物は、鎌を一振りし、
「我は炎の騎士団!十三番隊組長 ランブ!お主達のお命頂戴致す!」
魔力を解放した。
燃え上がる炎。それは、後ろに魔物達も同じだった。
天高く立ち上る火柱。道路の舗装されたアスファルトが溶けていく。
「いざ!参る!」
鎌を両手で持ち、突進してくるランブの姿に、浩也は目を細めた。
魔物達は一斉に、かかってきた。その理由は、彼らもわからなかった。本能的な衝動だった。一斉にかからなければ、勝ってないと。
その動きは、まったく同じ方向に向かっている為に、一つの炎の塊と化す。
「…」
浩也はそれを見て、うっすらと笑みを浮かべた。
(来い!)
浩也の思念を感じて、回転する2つの物体が、魔物達の後方から飛んで来た。 それを浩也は掴むと、十字にクロスさせた。
「!」
その瞬間、魔物達の動きが止まった。
「太陽がほしいか?」
瞳が赤に染まり…浩也は、剣先を魔物達に向けた。
「あ、赤の王!」
ランブは絶句した。
(リンネ様…)
リンネの頭に、ユウリの声が響いた。
リンネはフッと笑い、バスの座席にもたれた。
(いいのよ。彼らは、貢ぎ物。魔王復活の為のね)
二分後…バスは、トンネルを抜けると、魔物の大群は消えていた。
アスファルトが溶けた為、道がでこぼこきなっており、バスが少し揺れた。
「浩也」
その時には、カレンの隣に浩也が戻っていた。少し熱気を帯びながら…。