天空のエトランゼ〜赤の王編〜
その悲しげな顔に、高坂の興奮が治まった。
ただ横顔を見つめた。
「できるだけ…人の犠牲を最小限におさえる為には、この島に来たことはよかったと思います。だけど、この島は特殊だった。それに」
理沙は再び、体を高坂に向けた。
「あたしも、命をかけましょう。この島での戦いに!その為には、しばらく力をためないといけない」
「命を…」
高坂の目に、微笑む理沙の顔とだぶって別の顔が映った。
「君は!?」
高坂は、その顔に見覚えがあった。
結城校長によって、停学処分を言い渡させた時…校長の娘であるリオの隣にいた少女。
虚ろな目で下を向く少女。
笑ったら…素敵なのに。
高坂はそう…印象を受けていた。
「気休めかもしれませんが…あなたに力を与えましょう!この世界で、あたしがつくった力は、一度…天空の女神にすべて奪われましたけど…」
理沙がそう言うと、外から再び洞窟内に光が飛び込んできた。
それは、高坂の後ろを回り、目の前で止まった。
「こ、これは!?」
宙に浮かぶ…ダイヤモンドの眼鏡ケース。
高坂はそれを、恐る恐る掴んだ。
「最終日まで、みんなをお願いします」
理沙は頭を下げた。
「待ってくれ!」
そのまま消えそうな理沙を慌てて止めた。
「乙女ソルジャーの力は、名前通り…女しか」
高坂の頭に、男の中西が乙女ブラックになった様子がよみがえった。
(しかし…あいつの正体は、女神だった)
考え悩んでいると、理沙が首を横に振った。
「基本…男女は関係ありません。他を守る心が、大切なのです。恐らく、女性は母性が強い。だから、変身しやすいのでしょう。その為、乙女戦士と言われるようになりましたが…正式名称は、月影です」
そして、高坂を見つめ、
「他を守る心ならば、あなたは申し分ない」
深く頷いた。
ただ横顔を見つめた。
「できるだけ…人の犠牲を最小限におさえる為には、この島に来たことはよかったと思います。だけど、この島は特殊だった。それに」
理沙は再び、体を高坂に向けた。
「あたしも、命をかけましょう。この島での戦いに!その為には、しばらく力をためないといけない」
「命を…」
高坂の目に、微笑む理沙の顔とだぶって別の顔が映った。
「君は!?」
高坂は、その顔に見覚えがあった。
結城校長によって、停学処分を言い渡させた時…校長の娘であるリオの隣にいた少女。
虚ろな目で下を向く少女。
笑ったら…素敵なのに。
高坂はそう…印象を受けていた。
「気休めかもしれませんが…あなたに力を与えましょう!この世界で、あたしがつくった力は、一度…天空の女神にすべて奪われましたけど…」
理沙がそう言うと、外から再び洞窟内に光が飛び込んできた。
それは、高坂の後ろを回り、目の前で止まった。
「こ、これは!?」
宙に浮かぶ…ダイヤモンドの眼鏡ケース。
高坂はそれを、恐る恐る掴んだ。
「最終日まで、みんなをお願いします」
理沙は頭を下げた。
「待ってくれ!」
そのまま消えそうな理沙を慌てて止めた。
「乙女ソルジャーの力は、名前通り…女しか」
高坂の頭に、男の中西が乙女ブラックになった様子がよみがえった。
(しかし…あいつの正体は、女神だった)
考え悩んでいると、理沙が首を横に振った。
「基本…男女は関係ありません。他を守る心が、大切なのです。恐らく、女性は母性が強い。だから、変身しやすいのでしょう。その為、乙女戦士と言われるようになりましたが…正式名称は、月影です」
そして、高坂を見つめ、
「他を守る心ならば、あなたは申し分ない」
深く頷いた。