天空のエトランゼ〜赤の王編〜
襲って来なくなったアルテミアに気付き、真由は残念そうに肩を落とした。
「もう遊んでくれないのですか?」
じっと自分を見つめる真由を、アルテミアは軽く睨んだ。
「御姉様〜こわ〜い」
大袈裟に身を捩る真由に、再びキレそうになったが、アルテミアはぐっと抑えた。
「つまらないですわ」
真由はそんなアルテミアに、口を尖らせ、
「さっきのように、感情を露にして下さいな。あの〜」
ここで突然、
「人形にしたように」
にやりと笑った。
「…」
無言のアルテミアはまったく初動を感じさせずに、真由の前に来ると、右ストレートを放った。
「ひや!」
真由の鼻先にヒットし、彼女をふっ飛ばした。
「さ、流石は…天空の女神」
倒れることはなかったが、数メートル後ろに下がった真由は、流れた鼻血を気にせずにただ…不敵に笑った。
「人形のことになると変わるのね。でも、心配することはないわ。もうすぐ宴が始まる」
「宴だと?」
アルテミアは眉を寄せ、再び近付こうとした。
「心配しなくていいのよ。御姉様にとって、悪い話じゃないから」
真由は、後ろに下がると、
「楽しみにしておいてね」
そのまま…テレポートした。
「チッ」
軽く舌打ちすると、真由の思念を追って追跡しょうとしたが、アルテミアは動きを止めた。
「うん?」
そして、合宿の方を見つめた。
「来たようね」
リンネは食堂の中で、微笑んだ。
埠頭から島に上陸した百人の黒装束の兵士達。
潜水艦ではなく、巨大な船でやって来た彼らは、リンネや絵里香に挨拶することなく、合宿の横から結界に次々に飛び込んでいった。
「前田先生」
食堂に、梅が心配そうな顔をして姿を見せた。
「心配いらないわ。生徒には、手を出さないから」
絵里香ではなく、リンネが答えた。
「彼らの目的は、魔物の一掃だから」
そう答えた後、リンネはとても小さな声で、言葉を続けた。
「表向きはね」
島に上陸した忍者達と、魔物の激突は…ほどなくして、始まった。
「もう遊んでくれないのですか?」
じっと自分を見つめる真由を、アルテミアは軽く睨んだ。
「御姉様〜こわ〜い」
大袈裟に身を捩る真由に、再びキレそうになったが、アルテミアはぐっと抑えた。
「つまらないですわ」
真由はそんなアルテミアに、口を尖らせ、
「さっきのように、感情を露にして下さいな。あの〜」
ここで突然、
「人形にしたように」
にやりと笑った。
「…」
無言のアルテミアはまったく初動を感じさせずに、真由の前に来ると、右ストレートを放った。
「ひや!」
真由の鼻先にヒットし、彼女をふっ飛ばした。
「さ、流石は…天空の女神」
倒れることはなかったが、数メートル後ろに下がった真由は、流れた鼻血を気にせずにただ…不敵に笑った。
「人形のことになると変わるのね。でも、心配することはないわ。もうすぐ宴が始まる」
「宴だと?」
アルテミアは眉を寄せ、再び近付こうとした。
「心配しなくていいのよ。御姉様にとって、悪い話じゃないから」
真由は、後ろに下がると、
「楽しみにしておいてね」
そのまま…テレポートした。
「チッ」
軽く舌打ちすると、真由の思念を追って追跡しょうとしたが、アルテミアは動きを止めた。
「うん?」
そして、合宿の方を見つめた。
「来たようね」
リンネは食堂の中で、微笑んだ。
埠頭から島に上陸した百人の黒装束の兵士達。
潜水艦ではなく、巨大な船でやって来た彼らは、リンネや絵里香に挨拶することなく、合宿の横から結界に次々に飛び込んでいった。
「前田先生」
食堂に、梅が心配そうな顔をして姿を見せた。
「心配いらないわ。生徒には、手を出さないから」
絵里香ではなく、リンネが答えた。
「彼らの目的は、魔物の一掃だから」
そう答えた後、リンネはとても小さな声で、言葉を続けた。
「表向きはね」
島に上陸した忍者達と、魔物の激突は…ほどなくして、始まった。