天空のエトランゼ〜赤の王編〜
「女神である…あたしが、震えているだと!?」
自分自身に唖然とするさやかの肩に後ろから、九鬼が手を置いた。
「真弓…」
振り返った理沙の目が、九鬼の右足に行った。
「大丈夫だ」
九鬼は微笑むと、空を見上げた。
「あれが…神か」
無意識に理沙の肩を、九鬼は握り締めていた。
「久しいな…赤の王よ。片時も我から離れなかったというのに、互いに話すことはなかったからな」
上空に浮かぶライは、その身にボロボロになった黒い布を巻き付けていた。
「ライ!」
アルテミアが睨むと、ライの周りに炎の騎士団が現れた。その数…三千。
それを見て、ライは地上にいるリンネを見下ろし、
「下がらせよ!リンネ。こやつらと戦うのに、このような大軍を率いるなど…いい笑いものになるわ!」
軽く睨んだ。
「は!」
リンネが地面に跪くと、炎の騎士団は煙のように消えた。
「ライ…」
僕が一歩前に出ると、ライは眉をはね上げた。
「その新しき体に…まだ魔力は復活していないようだな?己の体を燃やし…我が身を封印しせし罪!万死に値するわ!」
僕の見上げる視線と、ライの見下ろす視線が繋がった。
「ライ…」
アルテミアは興奮しかけた気持ちを落ち着ける為に、深呼吸をしていた。
ライ相手に無闇に襲いかかっても、危険なだけである。
赤星の後ろにいながら、アルテミアはライの魔力を計っていた。
封印が解けたばかりである為か…自分一人でも何とかできるレベルまで下がっていることに気付いた。
今ならば、やれる。
そう確信したアルテミアは、ライに向かって一気に飛んだ。
「ライ!」
「アルテミアか!」
僕の手にあったライトニングソードが分離すると、アルテミアの方に飛んでいく。
「アルテミア!」
飛んでくる二つの物体を掴むと、十字にクロスさせて、再び剣に変えた。
それも、ライトニングソードではない。
十字架に似た刀身が細い剣。
シャイニングソードだ。
「貰った!」
アルテミアがライの前に現れると、上段の構えから一気に剣を振り下ろした。
自分自身に唖然とするさやかの肩に後ろから、九鬼が手を置いた。
「真弓…」
振り返った理沙の目が、九鬼の右足に行った。
「大丈夫だ」
九鬼は微笑むと、空を見上げた。
「あれが…神か」
無意識に理沙の肩を、九鬼は握り締めていた。
「久しいな…赤の王よ。片時も我から離れなかったというのに、互いに話すことはなかったからな」
上空に浮かぶライは、その身にボロボロになった黒い布を巻き付けていた。
「ライ!」
アルテミアが睨むと、ライの周りに炎の騎士団が現れた。その数…三千。
それを見て、ライは地上にいるリンネを見下ろし、
「下がらせよ!リンネ。こやつらと戦うのに、このような大軍を率いるなど…いい笑いものになるわ!」
軽く睨んだ。
「は!」
リンネが地面に跪くと、炎の騎士団は煙のように消えた。
「ライ…」
僕が一歩前に出ると、ライは眉をはね上げた。
「その新しき体に…まだ魔力は復活していないようだな?己の体を燃やし…我が身を封印しせし罪!万死に値するわ!」
僕の見上げる視線と、ライの見下ろす視線が繋がった。
「ライ…」
アルテミアは興奮しかけた気持ちを落ち着ける為に、深呼吸をしていた。
ライ相手に無闇に襲いかかっても、危険なだけである。
赤星の後ろにいながら、アルテミアはライの魔力を計っていた。
封印が解けたばかりである為か…自分一人でも何とかできるレベルまで下がっていることに気付いた。
今ならば、やれる。
そう確信したアルテミアは、ライに向かって一気に飛んだ。
「ライ!」
「アルテミアか!」
僕の手にあったライトニングソードが分離すると、アルテミアの方に飛んでいく。
「アルテミア!」
飛んでくる二つの物体を掴むと、十字にクロスさせて、再び剣に変えた。
それも、ライトニングソードではない。
十字架に似た刀身が細い剣。
シャイニングソードだ。
「貰った!」
アルテミアがライの前に現れると、上段の構えから一気に剣を振り下ろした。