天空のエトランゼ〜赤の王編〜
「フン」

ライは鼻を鳴らした。

シャイニングソードは、何かに止められた。

「な、何!?」

ライとアルテミアの間に、鉄仮面をつけた女が、飛び込んで来たのだ。

アルテミアは、女よりもシャイニングソードが鉄仮面に弾かれたことに驚愕した。

「ふ、ふ、ふははは!」

ライは高笑いをした。

鉄仮面の女は、シャイニングを弾くと地上に着地した。

「!」

僕は女よりも、いつのまにか…前に現れた2人の男と1人の女に目を細めた。

(誰だ?)

僕は、合計4人の男女の気を探ろうとした。

しかし、それぞれが身に付けている金属に似た防具に、妨害されて探れなかった。


「よくやった!リンネ!オウパーツをここまで集めるとはな!」

ライはにやりと笑い、目の前に浮かぶアルテミアの手にあるシャイニングソードを見つめ、

「このオウパーツさえあれば、我はさらに無敵になる!シャイニングソードすら恐るるに足りんわ!」

再び笑い出した。

「オウパーツ!?」

アルテミアは一気に降下すると、僕の横に着地した。

「アルテミア…。オウパーツとは何だ?」

「恐れながら申し上げます」

アルテミアに訊いたはずが、前に立つ鉄仮面の女が跪くと、おもむろに口を開いた。

「オウパーツとは、最強の矛であるシャイニングソードに対する為に創られた最強の盾でございます」

跪いたのは、鉄仮面の女だけではなかった。他の3人も同じように臣下の礼を取った。

「矛盾か…」

僕は顔をしかめた。

「その最強の盾が、我のものに!」

ライは空中から、4人に手を伸ばした。

「さあ!我の身に!」

「…」

しかし、4人は動かない。

その反応のなさに、ライは苛つき、1人離れた場所で跪いているリンネに叫んだ。

「どうなっている!」

「申し訳ございません」

リンネは深々と頭を下げ、

「オウパーツの宿主達を導いたのは、私ですが…。そこまでです。その後は、彼女達の意志」

「意志だと?」

ライは眉を寄せた。



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