姪は叔父さんに恋してる
いつも通りに振る舞えば、叔父さんも表情を柔らかくして、私のしたいままにさせてくれる。
手を握れば、握り返してくれもした。
「懐かしいな。確か今は共学になっているんだっけ。」
然り気無く歩調を合わせてくれて、更にそんな自然な会話。
「でも男子のほうが若干多いみたいだよ。
良かったね、もし女の子が多かったら、叔父さん惚れられちゃうかも。」
実際に私が陶酔しています。
「若い子はこんなオジサンに魅力なんて感じないだろう。」
謙遜…というより、本心から言っているらしい。
そんなことないよ、とごく自然に声をかけたけど、内心の沸き立つ気持ちを抑えるので精一杯だったのは内緒だ。
私は叔父さんにしか魅力を感じないからねっ!
「高校に入ったら、八智絵にも彼氏が出来るかもしれないね。
八智絵は可愛いから。」
「…………。」
私は口をつぐんだ。