姪は叔父さんに恋してる


―――


K高目指してしばらく歩いていると、道には私の他にも制服姿の中学生が何人も見受けられた。

どの子も友達と一緒だったり兄弟らしい人と一緒だったり。
保護者同伴はごく僅かだ。


「他の子が気になるのかい?」

しきりに辺りを見てたのがいけなかったか。
叔父さんは首を少し傾けて、何とか私の視界に入ろうとしていた。

可愛いな、と心の中で悶える。

「保護者同伴の子、あんまりいないんだなって思って。」

「あー…。大体の子は友達と来るね。」

中学生達に向いた叔父さんの目は優しい。若いなぁ、なんてしみじみしてるんだろう。
自分だってまだまだ若いくせに。

そんな優しい眼差しを向けられる知らない学生達。
少しだけ嫉妬を覚えて、私は叔父さん以外のものを意識の外に押し出した。


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