姪は叔父さんに恋してる
初対面に対してなんて無粋なことを訊くんだろうと驚いた。
でもそれより、私と叔父さんを恋人だと思ってくれたことが照れ臭くて、嬉しかった。
女子生徒は続ける。
「さっき受け付けの皆で噂してたの。カッコイイ人が可愛い彼女連れてるって。
やっぱり恋人なの?
そうなの?」
やけに積極的なところが女子高生っぽいと言えばそうだけど、流石に初対面にこんな質問、失礼じゃないかな?
私はちょっと眉をひそめ、金券を受け取ると口調を強めて、
「そーです。」
本日三回目の大嘘をかました。
どうせ嘘吐いたって問題ないだろうと思った。
叔父さんに直接伝わるわけでもないし。
でも、これが失敗だった。
「へぇー、やっぱり!
ね、これあげるから行ってみてくれない?ペア限定でドリンク付きよ。」
嬉しそうに差し出された、やけに派手なピンク色のチケット。
その印字を読んだとき、私はギョッとした。