姪は叔父さんに恋してる
「さっ、さあ叔父さん、早く行こう!
早く早く!!」
叔父さんに妙な意味として伝わっていないといいけど…。
私は叔父さんの背中を半ば強引に押し、校舎へと誘導する。
勿論、女子生徒とは目を合わせず。
「行ってらっしゃい。」
でも、そんな優しい言葉を後ろからかけられてしまっては、
「…………。」
ちらりと振り返って、手を振らずにはいられなくなる。
私と叔父さんのデート(ということにしておく)は、何やら気苦労が絶えなそうだ。