姪は叔父さんに恋してる
「…………。」
途端に叔父さんは目を真ん丸にして、いつもなら心配の一つでもしてくれるのにそれも無い。
よっぽど驚いているみたい。
私が聞き分けないから?
「叔父さん今まで私に嘘吐いたことなかったじゃない!!
私が知ったらそんなにまずいことなのッ!?
なら最初からそんな素振りしなければ良かったじゃないッ!!
私だって馬鹿じゃないの!!
叔父さんの様子が違うことくらい分かる!!」
何度も何度も机を叩き、大声を出す。怒号を発する。
でも、勘違いしないで。
叔父さんのこと好きだよ。
大好き。
大好きだから、許せないの。
「…八智絵、他のお客さん達が驚いてるぞ。」
叔父さんの言う通り、耳を澄ませば、お客さん達の怪訝そうな囁きが嫌でも聞こえてくる。
でもそんなことに構ってられないくらい、今の私は必死だ。