姪は叔父さんに恋してる
叔父さんの目を見て、感じた。
…私がこのまま問い詰めても、叔父さんは絶対に答えてくれないだろう。
その目には“意地”があった。
普段の叔父さんには無い、私を拒む壁が。
それが余計に忌ま忌ましくて、悲しくて、寂しくて、素直に理由を言えない自分がずるくも思えた。
だって、私も叔父さんに隠し事をしてる。
絶対に叔父さんには教えられない隠し事。
叔父さんも、きっとそんな気分なんだ。
どうしても知られたくないことがあるから、打ち明けない。
私が叔父さんに隠し事をするなと言うのは、自分のことを棚に上げてるだけ。
隠し事をするなと言うなら、私も隠し事を打ち明けないとフェアじゃないのに。
でもそれが言えない。
…それが歯痒い。悔しい。
だから、私にはこれ以上向き合うことが出来ない。