姪は叔父さんに恋してる
久々にニッコリ笑みを浮かべて私は伯母さんの背を押してリビングに誘導する。
「そうだ伯母さん、荷物持ってあげる。」
「あら本当?ありがとう!」
手を差し出すと、伯母さんは紙袋をいくつか手渡してきた。
デパートの袋に、お菓子に…、
「え。」
私は思わず、受け取った袋に紛れたそれを凝視してしまった。
可愛らしいデザインの、見覚えある紙袋。
それは以前、叔父さんが持っていた袋であり、
トモミくんのタグにもあった、“ライアート”が印字された袋だった。
「…お、伯母さん、これ…!」
「あ、可愛いでしょ?
ライアートっていう雑貨屋さんの袋なの。
八智絵ちゃん好きそうよね。」
なんて偶然。
まさか苦手な伯母さんがライアートを知ってたなんて。