姪は叔父さんに恋してる


疑問は鎖みたいに繋がって浮かんでくる。

叔父さんの表情は、私の問いを全て肯定していた。


「……で、でも……。」

でも、附に落ちないことがひとつある。

「じゃあ、清原さんは…っ?
私に、一言も言わなかった…。
あの人のこと好きだから、黙ってたんじゃ…?

…さっきも、結婚とか…ッ、教えるとか、親密そうに…っ!」

また嫉妬心が芽生えてきた。

だって分からないもの。
私が好きなら、他の人に優しくしないでほしいよ。
どうして……。


「八智絵。清原は既婚者だ。」


「は……?」

またも、予想外なカミングアウト。

き…、既婚者…?

「し、知らないそんなの…!」

「子どもも一人いる。
薬指の指輪、気付かなかったんだな?」

「だって、好きって言ってた…っ!」


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