姪は叔父さんに恋してる
――――――ッ!!!!
物凄い音を立てて、鉄骨は無慈悲にも叔父さんの上に落下した。
叔父さんに突き飛ばされ、鉄骨の雨から逃れた私を掠めもせず、叔父さんだけに。
目を見開く私。
鉄骨の隙間に、叔父さんの綺麗な腕が見
「あああぁぁぁああぁぁああああああぁぁぁあああぁぁぁああああああああぁぁぁあああぁぁぁあああぁぁぁああぁぁぁぁぁああああああぁぁぁああああああああぁぁぁああ―――――ッッッッ!!!!!!!」
私の絶叫につられ、工事現場のおじさん達や、外の通行人達が何事かと走ってくる。
悲鳴を上げる人、救急車を呼ぶ人、放心する人。
そして、叔父さんに駆け寄ろうとする私を止める人。
救急車が来るまでの間、私は狂ったように叔父さんを呼び、絶叫し続けた。
鉄骨に押し潰された“お馬鹿さん”を笑うことなど、今の私に出来るわけもなく―――。