姪は叔父さんに恋してる
―――
そこから先は何があったのか、どんな経緯でここにいるのか、覚えてない。
大袈裟かもしれないけど本当に。
…ただ気付いたら私はどこかの病院の中にいて、点灯中の手術室の前で、頭を抱えて座り込んでいた。
この中に、叔父さんがいる…。
嗚咽をもらす息苦しささえ感じなくなって、しゃくり上げる私はただただ叔父さんの無事を祈っていた。
私のせいで、叔父さんが死んでしまうなんてあってはならないこと…。
何時間こうしていたのか時間感覚まで無くなった頃、
「………っ、叔父さん……!」
私は立ち上がり、手術室の扉に駆け寄った。
待ってるだけなんてもう無理だ。
一分でも一秒でも早く、叔父さんの安否を―――。
同調したかのように、扉は開かれた。