姪は叔父さんに恋してる
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叔父さんとの面会が許されたのは、それから3時間後。
手術の時間もあって、外はすっかり暗くなってしまった。
流石にお母さんに心配かけるかな、と思うけど、今更叔父さんをほったらかして電話をかけに行くなんてこと、したくない。
先生に案内された、廊下の一番奥の個室の前で、私は大きく深呼吸。
「ぉ、叔父さん………。」
室内に入ると真っ先に、
「……っ……―――!」
叔父さんの綺麗な寝顔が目に留まった。
伏せられた瞼が放つこの上ない色香。
でも、頭に巻かれた包帯とか、石膏の入れられた両脚とかが痛々しい。
先生の話では、頭は軽くぶつけただけだから大丈夫だけど、両脚は鉄骨の直撃を食らって複雑骨折したらしい。
駆け寄りたいのを必死で我慢して、私は一歩一歩踏み締め、叔父さんに近付いていった。