姪は叔父さんに恋してる
「八智絵、そのうちでいいから叔父さんの家においで。
いつでもいい。でも、お父さんにきちんと断ってから。
そうしたら、もっとたくさん話そう。学校のこと、楽しかったこと、八智絵のことをたくさん聞かせてほしい。」
「行って、いいの?」
その優しい眼差しと…温もり。
まるで求愛でもされているかのような錯覚に陥る。
こういうところが、叔父さんはずるいんだ。
私ばっかり我慢してるのに、叔父さんばっかりが私を振り回せて。
そうやって振り回されるのがたまらなく嬉しいのは、私が相当叔父さんに依存している証拠。
叔父さんが喜ばない答えなんかしない。
「じゃあ…私、予告しないで訪問するよ?」
いたずらっぽく舌を覗かせる。
前もって予告しないで、突然訪問してやるんだ。
叔父さんに、びっくりしてほしいから。