† 小悪魔にご用心†
あんぱんを口にくわえたまま、
視線を元に戻す。
石倉の横に、
さっきまではいなかったはずの
――――小悪魔。
「なんで子・・・・福森?」
口からあんぱんを話して、
放心状態のまま石倉に問う。
首をかしげて、
あたかも当たり前のように
「天音、写真部の部長じゃない」
俺を地獄へ突き落とした。
「天音ちゃん部長なんだー、すげぇ」
「人数が少ないからなっただけだよ」
こら、郁也。普通に会話すな。
内申パニックなのに、
なんて冷静な突っ込み、自分を褒めたい。
でもその冷静を一気に吹き飛ばす石倉の発言。
「じゃあもうコッチで適当に撮るから。
なーんも気にしないでね」
気になるわぁ!!