† 小悪魔にご用心†
「誰っすか?誰っすか?」ってしつこく聞いてる谷を無視して、「始めんぞー」と部員に声をかけた。
あぁ、めんどくせー・・・・・
「お疲れ様、谷澤くん」
部活が終わって、
さっさと帰ろうとしてたのに
―――そこには子悪魔がいた。
「なんで・・・・・・」
「え? 折角だし一緒に帰ろうと思って!」
やーめーてーーーー
みんな見んじゃん!
つーかすでに谷がガン見じゃん!!
なんてことはヘタレな俺は言えず、
「いいけど・・・・・・」
そう返事するしかないのだ・・・・・
「今日、結構写真撮ったよ」
「へぇ・・・」
「でも、面被ってたら顔が見えないよね」
「まぁな」
小悪魔の話術で一応会話になってる。
でもコレが普通の人だったら、
絶対すぐに沈黙だろ。
そう思うような会話。