† 小悪魔にご用心†
戸を開けたまま止まる手。
小悪魔は、
目を見開いてその中を見ている。
なんだ?
気になって、小悪魔の後ろから
その靴箱を覗き込んだ。
「・・・・・・・何だこれ」
眉間に自然と皺がよるのが分かった。
小悪魔の上履き。
というか、
小悪魔の靴箱の中は酷い事になっていた。
白い上履きは汚れ、
中にはゴミまで入っている。
中に入っている紙くずに手を伸ばし、
それを開けてみると、
『色目使ってんな。
さっさと谷澤くんから離れろ』
そんな事が汚い字でかかれてた。
「意味わかんね。何これ?」
小悪魔にそう言うと、
困ったように笑っているだけだった。