† 小悪魔にご用心†
「あー、気にしないで?
こういうこと初めてじゃないし」
「気にしないでって・・・・・・
初めてじゃないってどういうこと?」
「1年生の頃なんだけど、
あたしに告白してきた男の子がいたんだけど。
その男の子、彼女と別れてまで
あたしに告ってくれたみたいで」
ほっぺたを掻きながら、
困ったように話す小悪魔。
「逆恨みってか?」
「その子は悪くないよ。
だってあたしの所為で、
彼氏と別れちゃったんだもん・・・・」
「福森は直接、関係してないじゃん」
溜息をついて、
もう一度その紙を見る。
『谷澤くんから離れろ』って・・・・・
俺も関係してんのかよ・・・・・
「これじゃ、履けないかな」
靴箱のゴミを取り除き、
上履きを手にとる小悪魔。
上履きを靴箱に戻し、
近くにあったゴミ箱に裸足のままゴミを入れに行った。
「今日、どうすんの?」
「うーん・・・職員室から
スリッパ借りて履いとこうかな」