† 小悪魔にご用心†
「アイツは根っからの小悪魔だ・・・・」
「は?」
「そうだろ?
誰にでも愛想振りまいてさ。
そこら辺の奴なんか、
ほっとけばいーのに・・・・・・」
「そこだろ。重要なのは」
カレーパンの袋を丸めて、
もう1度俺に視線を向ける。
「なんで宙人が“そう”思うか。
それの意味がわかんねぇとなんにもなんねー」
「なんでって・・・・・・」
「俺が聞いてたらさー?
天音ちゃんが他の奴にも優しくしてるのが腹たって、
俺にだけ、
そーしてればいいじゃんかよって。
そー聞こえるんですけど?」
肘に手をおきながら、
まっすぐ俺に見る郁也。
郁也の言ってる事は、
一瞬はぁ?とか思ったけど。
あながち間違いじゃない。
だって現に、
俺は今そう思ってる。