† 小悪魔にご用心†
『ニコニコ、ニコニコしやがって』
『誰にでも愛想振り撒いて』
『何でわざわざそんなこと』
小悪魔が何かするたび、
心の中でそう思ってみてた。
どこか心に、
苛立ちを感じながら。
俺だけは絶対騙されない。
俺だけは好きにならない。
俺だけはつかまらない。
いつも胸の中にそれは秘めてて、
いつも心の中にあった。
それは上手く言えば、
いつも心の中にアイツがいるということ。
アイツが隣になってから、
俺の授業中の居眠りはなくなった。
隣が気になって、
眠ってなんかいられなかった。
いつも、
あいつの視線が気になってたんだ。