† 小悪魔にご用心†
「小悪魔ってどんなんかわかんねぇけど。
天音ちゃんはそうじゃないと思う」
小悪魔は・・・・・福森は、
「ただ優しいだけだろ?」
今まで隠してたものが、
一気に外に出てった気がした。
胸を突き破り、
出て来てしまった感情。
「郁也のアホ」
「はぁん!? 何、お前!
俺今、超いいこと言ったんすけど!」
「黙れよ、アホ」
「アホアホ言うな!」
「お前の所為だかんな」
「何が!?」
「・・・・・・別に」
さぁ、どうするか。
まだ少しもやもやがかった気持ち。
イスにもたれて、
これからのことを考える。
まだそうと決まったわけじゃない。
コレからじっくり考えよう。
その時が近づいてからでもいいだろ。
そう思ってたのに、
「谷澤くんっ!!」
“その時”は、
案外はやくに来てしまった。