† 小悪魔にご用心†
にこっと笑って、
立ち上がり後者に向かって歩く福森。
あーぁ、だめだ俺。
“目を見てめてはいけない。”
“見つけても近づいてはいけない。”
“自ら近づくなんてもってのほか。”
この子悪魔対処方を、
完全に全部破ってしまった。
って言うより、
会った時から破ってたのか?
「谷澤くーん。
授業遅れるよー、はやくー」
昼の太陽に、
福森の髪がキラキラ輝いてる。
その光がまぶしすぎて、
一瞬だけ目を細めた。
その天使みたいな笑顔に、
見惚れてしまったのは言うまでもなく。
「おー」
俺はなるべく平常心で返事した。
なんやかんや言って、
俺も小悪魔に捕まってしまった。
どうか皆様は、
小悪魔にご用心を。
†firststage END†