先生とアタシの接点

「ほら。」

優人は自分の上着の前を開けて、両手で持ちながら後ろからアタシに抱きついた。

「キャッッ。」

あったか~い…ちょっと頑張り過ぎたかな…。

「だいぶ冷えてるな。寒かったら『寒い』って言えよ…。」

「…ごめん。」

それしか言えなかった。



優人の顔は必然的にアタシの顔のすぐ横…。

あの時と同じ。

身動きとれない。

めちゃくちゃ嬉しいけど、すっごい恥ずかしい。

アタシの体温は相当下がってたハズなのに、耳が熱くなった。

それに気づいた心臓は駆け足で心拍数を上げる。

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