先生とアタシの接点
もうドキドキじゃなくてバクバク。
…心臓がっ!!
「優人…さっきより寒いし、お腹空いちゃった。」
「おぅ。戻るか……」
やっと戻れる…
流木から立ち上がって後ろを向いた。
次の瞬間、暖かくて柔らかいものが唇に触れた。
―キス―
「隙ありだな。」
優人は嬉しそうに微笑んだ。
へ??
一瞬の出来事にビックリしてアタシは硬直した。
隙?そんなの考えた事ないよ…。
だから『ない』とも言い張れないけど、
返す言葉を探すとこまで頭が追いつかない。
その日は寝るまで『隙』の事をずっと考えていた。