先生とアタシの接点

何枚か写真を撮ると、優人が足元を懐中電灯で照らしながら歩きはじめた。

よく見ると、少し腰を屈めてとまったり歩いたり。

…何してんのかな?

お散歩してるおじいさんみたい。




「優人?何してるの~?」

優人が足元に手を伸ばして何かを拾った。

「…手ぇ出してみ?」

手?

アタシは言われるがまま両手を出した。


「ほら」

??

優人の手の中から、アタシの手のひらに綺麗な貝殻が落ちてきた。

「貝殻だ。」

「この辺、結構綺麗なのが落ちてんだよ。」

こんなの探してたんだ…。

『おじいさん』って思った事をちょっと後悔。



綺麗…。

持って帰りたいけど一個じゃ物足りないよね…。

アタシも探そうかな…。優人楽しそうだし。


少し離れた優人のところに駆け寄った。




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