先生とアタシの接点

…優人…まだ学校にいたのかな?

明日…会えないかな…。



鬱陶しい雨の中、野道を歩いて家の近くの神社に寄った。


人気がない神社で雨の音だけが聞こえた。



制服のブラウスから、ネックレスに通したリングを出して手に掛けた。

「五円玉……あっ…あった…。」

財布から五円玉を取り出して、箱に祈るような気持ちで投げた。

入った…。

「明日優人と二人で会う時間をください。」

…会えるかな…。




しばらくの間手を合わせて拝んでいると、境内の脇から何かが出てきた。

「ニャ~」

…猫?

近づいてみると、びしょびしょに濡れたダンボールがすぐ近くにあった。
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