先生とアタシの接点

笑いが収まって時計と見ると、九時になっていた。

雨が止んで時間が経ったせいか、天体観測ができるくらい綺麗な星空になっていた。



なんか寒い…。

「優人…少し肌寒いから…そろそろ帰ろう?」

「そうだな…」


アタシ達は公園を出て、優人の車に乗った。

最初は嬉しくてドキドキした助手席に、今は落ち着いて座る。



車が動き出すと、右手が優人の左手と繋がった。

手を繋ぐのは少し慣れたけど、イキナリ繋がれると恥ずかしいっていうのかな…照れるよ…。

…ドキドキする。


ビックリして優人を見ると、にっこり笑った。

「外からは見えねぇよ?」

「うん…」

確かに走っている他人の車を覗き込むような人はいないけど、そっちの心配じゃなくて…。

イキナリ繋ぐからドキドキしてまともに喋れないよ…。



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