先生とアタシの接点
篠原がプンプンしながら続ける。
「香織の席って窓際だから雨の音うるさいし、廊下を歩いてる先生見れないってかなりテンション低いよ。先生気付いた?」
「すみません…。」
「しかもジメジメするって…。先生が席替えなんて言い出すから。」
ほら、きた。
俺のせい。
「や~…楽しいと思って言ったんだけど…。マズかったか…。」
「マズイね。」
…そんなにハッキリ?
「まぁ雨だからジメジメするのはそのうち終わると思うけど先生見れないのはね…?」
放課後も授業中も同じ格好してるけど…何かわかんねぇ。
「会いにくれば俺いるけど…それじゃ不満って事か?」
「うーん…不満とかじゃなくてさぁ…好きな人が遠くから歩いて来る姿って言うのかな…。」
「…難しいな。」
「とにかく女の子はそういうの好きなの!」
とにかく…な。
なんとなく理解できた。