先生とアタシの接点
楽しい時間はあっという間に過ぎていった。
香織と別れの時間が近づいてきた。
なんとなく時計は気にしていたけど、俺からは言わなかった。
香織をガッカリさせたくないから…。
そのかわりに、香織が自然と切り出した。
時計なんか止まってしまえばいいのに……。
時計が止まってしまえば俺達はどんな事だってできる。
デートもキスも…。
明日からまた教師か…。
俺は寂しくなって、帰りの車で香織と手を繋いだ。
香織が恥ずかしそうな顔をしている。
でもなんとなくあちこちを見ている。
…?
…人目気にしてんのか?
俺が『外からは見えない』と言っても、香織は落ち着かなかった。