先生とアタシの接点
―異変!?―<優人side>
やっとテストも終わった。
俺はテストが終わって欲しかったんじゃなくて進路指導室を早くあけたかった。
放課後になり、久々に鍵をを取りに行くと、偶然にもすぐ側の入口から教頭が入ってき
た。
教頭って…苦手なんだよな~。
さっさと逃げよう…。
俺が鍵に手を伸ばすと、教頭が止めた。
「遠山先生…進路指導室は来週からでお願いします。」
マジ?聞いてねぇよ…。
「生徒にテストが終わったら…って言っちゃったんですけど…。」
香織も生徒だしな…。
「大丈夫でしょう。テストが終わった週にはまちがえた所を復習するように言ってますので…。」
鬼だな…。
「そうですか…わかりました。コーヒーでも入れてきます。」
俺は渋々教頭に従って、その場から逃げた。
給湯室で香織にメールをすると、すぐに返ってきた。
知っていたらしい。
『知ってる』って…寂しいとか言ってくれないのかよ…。
俺はコーヒーを入れるのも忘れて、肩を落としたまま職員室に戻った。