先生とアタシの接点
「香織、行くよ?」
絵里がアタシの顔の前で手を振った。
やだ…また考え込んじゃった…。
せっかく来たんだから楽しまないとっ!!
「うん!!」
気を取り直して絵里と一緒に食べるものを選びに行った。
目の前で見ると、またすごい。
スープにパスタ、ピザ、フライ、マリネ、お寿司なんかもある。
半分くらいのものはファミレスにもあるようなメニューだったけど、見た目が全然違う。
ファミレスっぽい料理を見ると、春休みを少しだけ思い出した。
まだ優人が学校の先生だって事を知らなかった頃…。
片思いだと思っていた。
懐かしいな…。
毎日ファミレスに通ってたんだ…。
会うたびに少しづつ『好き』っていう風船がアタシの中で膨らんでいったんだ。
破裂しそうなくらいドキドキする時もあったけど、その風船は今でも膨らみ続けている。