先生とアタシの接点

部屋に着くと、五分もしないうちに女将さん達が来た。

その姿を見て、改めてビックリした。

いくら夕方でも海から歩き始めて十分もしないうちに夕飯が食べれるなんて思ってなかった。

…聞いた事ないけど嬉しい。


そんなアタシ達の目の前には、格安を感じさせない豪華な料理が並んだ。

次から次へと運び混まれてくる。

なかなか終わる様子もない。

その光景を目にして、思わず言ってしまった。


「あのっ…こんなに…ですか??」

「はい…遠山様のお知り合いと伺っておりましたので少しばかりサービスさせていただいております…。」

少しっていうか…サービス良すぎだよ。

優人もいつもこんなに美味しいもの食べてたのかな…。

アタシ旅館のファンになっちゃうよ…。


ようやく料理が運び終わって、目移りしだしたアタシ達を置いて女将さん達は去っていった。


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