先生とアタシの接点
水をバケツに入れ、さっきまで軽そうだったバケツが重くなった。
それを優人が軽々と持ち上げる。
その後ろ姿だけでアタシの胸は高鳴った。
優人…めちゃくちゃカッコイイよ…。
学校でやったらヤバイよ…。
鼻血モノだよ!!
アタシはそんな事を考えながらも貴重な一面を見れたことが嬉しかった。
小走りで一歩後ろまで追いつくと、大きな手が出てきた。
優人の手。
「へ?」
いつも通りの優人に一瞬戸惑うアタシ。
まだ二人はアタシ達の関係を知らないから。
でも…バレたりする前に自分の口から言いたいんだ…。
優人は構わずアタシの手をとってそのまま片腕で抱き寄せた。
「ちょっ……優人?」
誰か見られちゃうよ…。
久しぶりに抱きしめられた温もりを感じつつも、焦りが口から出た。